祈りのガラシャ

11月15日(金)、京都府宮津市で開催される演奏会に出演します。

 

細川忠興公・ガラシャ夫人生誕450年記念演奏会

■祈りのガラシャ■

〜天野武子(チェロ)& 堤聡子(ピアノ)デュオ・コンサート〜

監修:平野一郎

主催:細川忠興公・ガラシャ夫人生誕450年記念事業実行委員会

 

 

共演は、名古屋県立芸術大学名誉教授のチェリスト天野武子先生。

これまで、その母性に満ちたチェロの演奏に接する機会はありましたが、今回、初めてご一緒させて頂くこととなりました。

 

プログラムには、天野先生の委嘱・初演作品「たらちねのうた」をはじめ、作曲家・平野一郎氏の丹後地方に伝わる祭礼をもとに生まれた作品「二つの海景」(pf.ソロ) が並びます。

 

そして、この演奏会の為の新作「伽羅奢(ガラシャ)〜チェロとピアノに依る連祷〜」が初演の予定。

 

宮津の山奥・味土野(みどの)は、細川ガラシャが本能寺の変の直後に幽閉されたといわれる土地です。

父・明智光秀を失い、明日をも知れぬ孤独な生活の中、この地でキリスト教への信仰を深めた、とも伝えられています。

 

私が味土野を訪れたのは、酷暑の夏。

険しい山道をくぐり抜け、たどり着いた先は、緑生い茂り、桔梗の花が凛と咲き、鳥の声響き、蟻が地を這い、バッタが跳ねる、静かな場所でした。

雪深い土地のこと、冬の厳しさ寂しさはどれほどだろう…とも想いを馳せました。

 

神話世界、仏教世界の色濃い土地、と思われがちな丹後半島ですが、宮津には明治29年に建てられた日本で二番目に古いといわれるカトリック宮津教会 があり、けっして一筋縄ではいかないこの土地の人々の生活と精神のありよう、その奥深さを想います。

 

 

演奏会の詳細はこちら

デザイン:才村昌子
デザイン:才村昌子